投資利益を押し下げる仮想通貨の手数料について把握しよう

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2018.07.26

手数料はあなたの投資利益に直結する

投資初心者は手数料を頭に入れていない

仮想通貨取引の目的は売買で「利益」を出すことです。どれだけ時間をかけて仮想通貨取引をしても、利益が出なければ意味がありません。仮想通貨初心者はどうしても利益を出すたったひとつの方法は「安く買って高く売る」ことだと考えがちです。

仮想通貨初心者にとっての利益)

売却価格 - 購入価格 = 利益

もちろんそれは仮想通貨に限らず投資の鉄則であり、大原則でもあります。しかし利益を出すにはその他の要素も多く絡んできます。その一つが「手数料」です。

実際の利益)

売却価格 - 購入価格 - 手数料 = 利益

この手数料を頭に入れずに仮想通貨に投資してしまうと、あなたが本来得られたはずの利益が目減りしてしまうことになるでしょう。さまざまな仮想通貨取引手数料をなるべく多く把握しておくことは、あなたの今後の仮想通貨パフォーマンスに大きな影響を与えるのは間違いありません。

手数料には影響が大きいものもあれば小さいものもある

数多く存在する仮想通貨取引手数料ですが、投資利益にあまり影響を与えないものもあれば、逆に大きな影響を与えるものもあります。全ての手数料について把握しておくにこしたことはありませんが、仮想通貨初心者はまず利益に大きく影響を与える手数料からしっかり勉強しておきましょう。

利益に大きく影響を与える手数料

スプレッド

スプレッドは「影の手数料」とも呼ばれ、利益に大きな影響を与えるものです。

スプレッドの基本知識

「スプレッド」とは、仮想通貨取引で最も投資パフォーマンスに影響を与える手数料です。売買に与える影響の大きさもさることながら、スプレッドの厄介な点は仮想通貨取引所が手数料として大々的には告知していない点にあります。 スプレッドの仕組みについて知らない人のために簡単に説明しておきましょう。

ビットコインを例に取ると、ビットコインの売却価格と購入価格は常に同額ではありません。同じ時刻にビットコインを買った場合と売った場合では価格が同じにはならず、必ず購入価格の方が高くなってしまいます。 つまり、ビットコインを購入してすぐに売却すると、本来であれば手数料を除けば損益はゼロになるはずです。

利益を得ることもありませんが損をすることもないはずなのです。しかし実際には売却価格の方が販売価格よりも安く設定されているために、同時に売買をすると必ず損をしてしまうような仕組みになっているのです。この購入価格と売却価格の差のことを「スプレッド」と呼びます。

スプレッドは大きければ大きいほど投資家が損をする

同じ仮想通貨銘柄でも、仮想通貨取引所によってスプレッドの幅は異なります。実際に例を挙げてみましょう。

A仮想通貨取引所)

  • 購入価格・・・100円
  • 売却価格・・・90円
  • スプレッド・・・10円

B仮想通貨取引所)

  • 購入価格・・・100円
  • 売却価格・・・80円
  • スプレッド・・・20円

上の二つの仮想通貨取引所はスプレッドが10円と20円のように差がついています。どちらの方が、投資家側がより損をしやすいでしょうか?答えはBの仮想通貨取引所の方です。スプレッドが大きければ大きいほど、購入してすぐに売却すると損も大きくなってしまいます。

スプレッドは手数料で最も大事

仮想通貨取引所の手数料一覧を見ても、スプレッドのことはたいてい書かれていません。なぜならスプレッドは相場によって常に変わる性質を持っているからです。そのため、実質的に手数料となりうるスプレッドの存在を知らず、仮想通貨取引所を選んでしまう人が後を絶ちません。

これから紹介する現物売買手数料やレバレッジ売買手数料と比べても、スプレッドは投資の利益に与える影響が非常に大きいです。手数料を重視する人もそうでない人も、必ず自分が利用する仮想通貨取引所のスプレッドについては再度確認するようにしてください。

メインとなる銘柄の現物売買手数料

もしあなたがビットコインをメインに仮想通貨取引を行うのであれば、ビットコインの現物売買手数料は利益に対して非常に大きな影響を与える手数料と言えます。1回の売買にかかる手数料はさほど大きな金額ではありませんが、毎月頻繁に売買を繰り返すのであれば投資パフォーマンスにそれなりの影響力を与える金額となるでしょう。

メインとなる銘柄のレバレッジ売買手数料

レバレッジ売買手数料も投資パフォーマンスに対して大きな影響を与えます。レバレッジは手持ち資金が少なくても、仮想的に大きな投資金額にすることができます。そのため手数料の額も現物売買よりも大きくなりがちです。スプレッドほどではないですが仮想通貨投資利益にそれなりの影響を与えるでしょう。

利益にあまり影響を与えない手数料

口座開設手数料、口座維持手数料

仮想通貨取引所に口座開設する際に手数料がかかるところもあります。また、開設した口座を維持するために毎月手数料がかかる取引所も存在します。この2つの手数料についてはほとんど仮想通貨取引の利益には影響を与えません。口座を開設する際の手数料は一度切りしかかかりませんし、そもそも大半の仮想通貨取引所では口座開設手数料を無料にしています。

国内では口座開設手数料が有料の仮想通貨取引所を探す方が難しいです。口座維持手数料も大半の取引所が無料にしています。有料の場合でも微々たる手数料のため、仮想通貨取引の利益にはほとんど影響を与えないと言ってもいいでしょう。仮想通貨取引所の口座に関わる手数料はあまり考慮しなくても問題はありません。

円の入金・出金手数料

仮想通貨取引所の口座に法定通貨である円を入金したり、あるいは出金したりする際の手数料もほとんど利益には影響を与えません。 銀行のATM手数料のようにちりも積もれば山となる類の手数料ではありますが、仮想通貨取引に慣れてくれば慣れてくるほどに、口座に対して法定通貨を出し入れするシチュエーションは非常に少ないということに気がつくでしょう。

また、人気の仮想通貨取引所では月に数回程度は円の入金出金手数料を無料にしています。この手数料についても利益にはほとんど影響を与えないと考えてください。

利益に影響を与えない手数料を重視して取引所を選ばない

この章で紹介したように、 口座開設手数料、口座維持手数料、円の入金・出金手数料などの仮想通貨手数料は投資利益にほとんど影響を与えません。仮に有料でもさほど悪影響はありませんし、逆に無料であったとしてもメリットは非常に小さいと言わざるをえません。仮想通貨取引所を選ぶ際に、このような影響力の小さい手数料が無料だからといって、安易に選んでしまわないようにしてください。

【まとめ】なるべくスプレッドが小さい取引所を選ぼう

仮想通貨の投資利益を押し下げる要因となる様々な手数料について解説してきました。これから仮想通貨取引を始めようと思っている初心者の人も、すでに取引をしている投資家の人も新たな発見があったのではないでしょうか。最後に、投資利益に与える影響について手数料ごとに重要度をまとめておきましょう。

  • 非常に大事・・・スプレッド
  • それなりに大事・・・メインとなる銘柄の現物売買手数料、レバレッジ売買手数料
  • あまり大事ではない・・・口座開設手数料、口座維持手数料、 円の入金・出金手数料

とにかく投資利益にはスプレッドが大きな影響を与えます。 株式投資やFXなどでもスプレッドは存在するため、これまで多くの利益を出してきた投資家であればスプレッドの重要性についてはすでに十分理解しているかもしれません。しかし、仮想通貨は株式投資やFXと比べてもスプレッド幅が非常に大きくなりがちです。

そのため、他の投資で培ったスプレッドに対する知識があまり通用しない傾向にあります。ベテラン投資家でも初心に帰って仮想通貨のスプレッドについて確認するようにすれば、これまで以上に投資利益を上げることが可能になるでしょう。

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